魔女の花嫁 タイトル画像

LINEノベルオリジナル作家のみなさんへのインタビュー企画。
今回はライトノベルレーベル"LINE文庫エッジ"から12月に刊行される『魔女の花嫁 seasons beside a witch』を執筆された空伏空人さんへお話を伺いました。

魔女の花嫁 seasons beside a witch』あらすじ
ひとつ屋根の下、綺麗な魔女のお姉さんと暮らしてみませんか?

不治の病に罹った少年・桑折冬至ははずれの森に住む変わり者の魔女・ミーズに出会う。
その魔女は対価を払えば、どんな願いでも叶えてくれるが、願いの対価は彼女の気分次第。
珈琲を淹れることから、心臓を取られることまで、何を要求されても文句は言えない。
冬至の願いを聞いた魔女が伝えた対価は――。

「ふふっ、今日から君は私の弟子だ」
「へ?」  
これは『僕』と『魔女のお姉さん』の季節をめぐる物語。


“シュールなホラーファンタジー”という思想から生まれた作品

本作のコンセプトはどのように決まりましたか?

今回のコンセプトは『いちゃらぶおねショタファンタジー』です。
まあ、これは言っとけば勝ちだろう、みたいな感じはあります。コンセプトは言い逃げが良いと聞きましたので。
『魔女の子供はやってこない』って小説を読んだあとに、シュールな感じのホラーファンタジーを書きたいと思って考えてた原稿があったんですよ。
冒頭で魔女の住むお菓子の家に迷い込んだ女の子が、箒に乗って空を飛んでいた魔女に轢かれて四肢がバラバラに千切れて飛んでしまうっていうやつだったんですけど、放置してたんですよね。それで編集氏と顔合わせをしたとき、おねショタファンタジーをやりましょうってことになってそれを混ぜました。秋月アキラさんがイラストを担当することが決まってから「ああ。この人ならきっとどんなものも綺麗にしてくれる」と思えたので混ぜる濃さが増しましたね。
なので表向きは『いちゃらぶおねショタファンタジー』で、裏向きは『綺麗な面したオカルトホラーファンタジー』です。幸いなことに主人公は四肢がバラバラになることはありませんでした。

――そのギャップがとても魅力的な作品ですよね。キャラクター設定はどのように固めていったのでしょうか?

自分は基本、プロットというものを書かないのでとりあえず「こういう話にしよう」と決めたあとに冒頭を9,000字ほど書いて、こんな感じの子かなあ、と体に馴染ませる感じです。
今回は書き下ろしで編集氏と一緒につくるので、さすがにキャラ設定表はないと困るよなあってことで『荒木飛呂彦の漫画術』を参考にして書きましたが、キャラ設定表より感覚を優先して書いたので、結果的にキャラ設定表とはまた違うキャラになってしまってるやつもいます。リブレとか。
ハルは書いていてなんとなく為されるがままに流れて動くくせに、文句だけはしっかり言うというか、仏頂面でずるずる引きずられるのが似合ってそうだなって感じがして、逆にミーズは引きずる側の性格になってくれたので、すごく相性が良かったですね。

魔女花_口絵2_RGB (2)

――特に思い入れの強いキャラクターはいますか?

もちろん一番好きなやつは主人公のハル。と言いたいところですが、主人公の人気ランキングは三位ぐらいがちょうどいいと思ってるので別のキャラを挙げるとすると、クァ・クァラです。彼の存在は正直に言うと自分の趣味(つまるところゾンビ)を出すために考えたと言っても過言ではないんですが、それでも、彼の存在は作中の『魔術』という言葉が含む雰囲気を変えて、意味を広げてくれました。彼の言うように「世界にはたくさんの国があり、人には幾つもの思想があるように、魔術も多岐にわたる」ってことです。自由度を上げてくれました。この自由人は。

――本作には魔女が住む“魔女の隠れ街”が登場しますが、作品を書かれる際にロケハンや取材へ出掛けることはあるのでしょうか。

ないです。一切ないです。インドア派なので家の外に出なくてもいいように書きますし、そもそも土地名を出したこともほとんどなかったと思います。
出さない理由は、例えば京都を舞台にするならもう京都の名所を使うだけ使いまくらないといけないわけなんですけど(どうして京都を選んだんだよ、千本鳥居使えよって言われかねないですし)、それがひじょーにめんどくさい。自分は極論、土地はどうでもいいかなって思っているんです。異世界より現実世界が好きですけど。それぐらいですね。世界は世界としてどでかく認知外までふんわりと存在してくれてたらいいので、土地名はあんまり出しませんし、だから取材に行くこともないですね。いつか職業ものを書くことがあったら取材するかもしれません。

――本作のよみどころを教えてください。

ハル(これはこの小説の主人公でショタです)が気分が悪くなったり、吐いたりするところですかね。

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「新たな好みを摂取する」――書き続けるための心掛け

――小説を書き始めたきっかけを教えてください。

最初は漫画を描いてたんですけど、いつの間にか小説にシフトしてました。なのできっかけは覚えてません。でも西尾維新の『クビキリサイクル』と『化物語』を読んで、こういうのを書こうってなって作家を目指すようになったのは覚えてます。西尾維新によって人生が狂いました。

――これまでの執筆活動の中で苦労したこと、嬉しかったことを教えてください。

なんにもネタが思いつかないときは苦労しましたね。なにも書けませんでしたから。逆に嬉しかったのはLINE文庫での仕事を貰ったときに、ネタがわりとすぐ思いついたときですね。
嬉しかったというか、安堵したというか。良かった。まだ小説を書けるぞってようやく息ができたような気分でした。

――作品を書いていて筆が進まないことはありますか?

ちょうど今筆が進んでないんですけどなにか良い方法ないですかね?まあ、そういうときって大体話が面白くねえなあって思ってるときなんで、一括選択でバックスペースを押します。あと〆切があると否が応でも筆は進みますね。〆切最高!

――〆切がある意味スイッチになるんですね(笑)。空伏さんが作品を書き続けていくために心掛けていることを教えてください。

自分の書けるものを覚える。それが好きなジャンルだったら最高ですね。あとは書きたいものを体に馴染ませるように小説を読むことです。なので『白井智之』と『飴村行』と『平山夢明』と『西尾維新』と『矢部嵩』と『清涼院流水』と『大槻ケンヂ』と『押見修造』を定期的に摂取します。最近は『菅原和也』と『ニール・ゲイマン』と『北野勇作』と『津原泰水』(敬称略)もいいなあって思います。
新しい好みを摂取するのも心掛けていることです。決して散財ではありません。好きな作家を挙げてるだけでは?と言われたらその通りです。


作家が芯を信じて書ける場へ

――これからどんな作品を書いていきたいですか?

今はただただ純粋なラブコメを書きたいって気分です。かわいい女の子のために男の子が全力で走るようなやつです。あとは「人生クソだな」って思ってそうなやつを救うような小説とか。

――次回作も楽しみにしております。では、LINEノベルに期待されていることを教えてください。

自分はweb発の作家なんですけど、ぶっちゃけweb小説界隈がどうなってるかなんて知りません。
だからweb小説界隈に新風を!とか言う前に既風を知れよって言われかねないんで、作家が芯を信じて書ける環境になればいいなって思います。

あとは俺がはちゃめちゃに目立てたら最高なんですけどどうでしょう……?ダメ?はい……。

――ありがとうございます。最後に、これから投稿するユーザーの皆様へアドバイスや応援の言葉をお願いします。

ここで「頑張ってください」って言う人が苦手な人いますか?気が合いますね。私もです。
ダメ人間仲間ですね。一緒にするな?ごめんなさい。まあダメ人間でもどうにかなるのが創作なので、なあなあで肩肘張らずに生きていきましょう。



書籍情報

著者について
著者:空伏空人
第一回カクヨムWeb小説コンテストを特別賞で受賞、同作を改稿した『ヴぁんぷちゃんとゾンビくん 吸血姫は恋したい』(角川スニーカー文庫刊)でデビュー。

イラスト:秋月アキラ
『花火と一緒に散ったのは、あの夏の記憶だった』 (アルファポリス文庫)や『あやかし動物病院の診察カルテ 』(マイナビ出版ファン文庫)のカバーイラストを担当。


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